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徒然草気まま読み#147
「下手なとぼけ方」
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今回扱うのは、第九十段。
全文を紹介すると…
大納言法印のめしつかひし乙鶴丸、やすら殿といふ者を知りて、常にゆき通ひしに、ある時いでて歸り來(きた)るを、法印、「いづこへ行きつるぞ。」と問ひしかば、「やすら殿の許(がり)まかりて候。」といふ。「そのやすら殿は、男(をのこ)か法師か。」とまた問はれて、袖かき合せて、「いかゞ候らむ。頭をば見候はず。」と答へ申しき。などか頭ばかりの見えざりけむ。
この時代には同性愛に対して
非常に大らかだったという
文化を伝えている一段。
大納言法院という位の高い僧侶が、
乙鶴丸という稚児を目にかけていた。
というか、はっきり言えばこの二人は
男色の関係にあったわけだが、
その乙鶴丸に、他に男が出来たらしく、
しょっちゅう通っていくので、
ある時大納言法院、そのことを問い質したら…
最後の兼好のツッコミも面白い。